治験薬の量ってどのようにして決めるの?|治験アルバイト情報

治験で使われる薬の量って、どれくらいの濃度なんですか?

 

治験薬

はじめてヒトに治験薬を投与する場合、どのようにして、その量が決められているのでしょうか。

 

はじめて薬を投与するときの有効成分の量を『初回投与量』といいます。

 

第T相試験の単回投与試験
(その有効成分にとって、初の治験であることがほとんどです。)
の初回投与量を決定するには、以下のような一応の目安があります。

 

  • 非臨床試験で最も感受性が高かった動物の、50%致死量の1/600以下の量
  • 有害な作用が検出されなかった最も高い量(最大無毒性量)の1/60
  • 最も感受性が高かった動物の、50%有効量の1/60以下の量
  • 臨床期待用量の1/20〜1/10の量
  • 最小有効量の1/5以下

 

一方、通常の薬より毒性が高いことの多い抗がん剤の場合、

 

  • 動物実験(前臨床試験)において薬剤を投与したマウスの、10%致死量
  • 上記の用量で他の動物に毒性を示したことが分かっている場合、もっとも感受性の高い動物で、可逆性の作用しか示さない用量より低い量

 

を目安にすることになっています。

 

 

 

いずれの場合も、海外などでヒトに投与したことがある場合は、
その用量を参考にして、初回投与量が決定されます。

 

海外での用量の1/3〜1/2の量から治験をスタートし、
安全性を確認しながら順次増やしていくことがほとんどです。

 

まさに文字通り、『身を挺して』行うことになる治験ボランティア…。

 

人類初の成分を服用することになるのか、はたまた海外ですでに実績のある成分なのか、
といった観点で、参加する治験を選択するのも、ひとつの方法かもしれませんね。