生物学的同等性
生物学的同等性とは、
既に市販されている医薬品と効果や副作用が同じものを開発するときに評価されるもので、
後発品医薬品、いわゆるジェネリック医薬品の開発等で重要となるものです。
同じ薬効成分を同じ量だけ含む製剤であっても、
製造元によって賦形剤や添加物の種類や組成が異なったり、
製剤のコーティング方法やコーティング剤の種類が異なったりします。
この僅かな差によって、薬剤の溶けやすさや吸収のし易さに影響を与える可能性がありますが、
これらが許容できる程度の差であるか否かを検討する指標が生物学的同等性です。
その指標には、血液中の薬物濃度を指標にした
最高血中濃度(Cmax)、最高血中濃度到達時間(Tmax)、半減期(t1/2)、
血中濃度曲線下面積(AUC)を用います。
ジェネリック医薬品では、有効性や安全性が既に確立している成分を用いますので、
生物学的同等性が証明できれば医薬品の承認申請を行うことができます。
有効性や安全性に関する試験を省略することが出来るため、ジェネリック医薬品は低価格になります。