逸脱
治験は、治験実施計画書という手順書に則って実施されます。
これには、被験者の選定に係わる記載（選択・除外基準）や治験のスケジュール、詳細な手順、用語の定義や実施体制に関することなど、治験に関するあらゆるルールが記載されています。
逸脱とは、この治験実施計画書に記載されているルールを守れなかったことを指します。
逸脱には様々な種類があり、
安全性の解析に影響を与える重大なもの、有効性の解析に影響を与えるもの、
解析に影響を与えない軽度のもの等があります。
その程度は、各試験によって異なりますが、
試験の精度を高めるためには、逸脱は可能な限り少なくすることが重要です。
逸脱の多寡は、試験の信頼性に重大な影響を及ぼします。
逸脱の少ない、精度の高い試験を実施することは
より良い医薬品を開発するための必要十分条件であり、
逸脱が少なければ少ないほど良い試験であると言えます。
